老子。 モオツァルト。
老子。 モオツァルト。
古より永遠で純粋な京都の風景が、幾千幾萬の神秘な言葉で人間に囁きかけ、到底人間の言葉では表現出来ないものを、沈黙の中に心で感じとる——神・佛の世界へ入って行く。
モオツァルトの人生の苦悩を超克した、普遍的な純粋な愛の心。
その境地を老子は次のように言っている。
欲せんとすることなくして欲し、
為さんとすることなくして為し、
感ぜむとすることなくして感じ、
小を大とし、
少なきを多しとし、
悪しきを善しとす。
是を以て聖人は終に大を為さず、
故に能く其の大を成す。